羽曳野市 市内縦断 約7km

野中寺
 

(その1  大津神社・野中寺とその周辺)

 羽曳野市北西部周辺は(『歴史ウォーク5』にも記しておりますが)応神・仁徳天皇の御世の時代、難波津からの道及び難波の宮から丹比への道が交差し、丹比から大和飛鳥へ伸びる道路が整備され、難波から大和飛鳥への往来で近隣地域と共に発展し、名所旧跡・古刹が多く存在いたします。中国・韓半島等大陸から多くの文物がもたらされ、また人物の往来も多く渡来系氏族も丹比(たじひ−松原、堺、大阪狭山の一部、羽曳野北部)・志幾(しき−羽曳野北部、藤井寺)・古市(羽曳野中部)・安宿(あすかべ−羽曳野東部・河内飛鳥)周辺に居を構えていました。仁徳天皇の御世に整備された大溝や大和川・その他河川・河内の内海等を利用した船での水運や物流を担った中心的氏族について考えながら、今回の“まちあるき”では二か所を選んで訪ねてみました。

【大津神社】 羽曳野市高鷲8丁目
 『延喜式神名帳』に記載されている河内国(丹比郡) 大津神社三座 とある式内社(大社)です。
※由緒
 「応神天皇の頃、この地には百済貴須王(辰孫王の二代前)の子孫といわれる“葛井氏・船氏・津氏”の3氏が勢力を張っていた。この3氏のうち津氏一族がこの地を卜して(ぼくして・・占って)“大宮山”と称し、自分たちの守護神を奉斎したことが大津神社の発祥だろうというのが古来からの定説である。」とある。
 葛井・船・津氏とは、応神朝に来朝したと伝えられる百済辰孫王の後裔氏族で、3姓に別れたのは6世紀後半とされ、その後、それぞれが史部(フヒトベ−書記官)として朝廷に仕えたといわれている。
※祭神
 由緒からみると、その祭神は津氏一族あるいは葛井・船・津3氏共通の祖神を祀るのが自然と考えられるが、今の祭神は、素戔嗚尊(スサノヲノミコト)・奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)・天日鷲命(アメノヒワシノミコト)であり、大山咋命(オオヤマクイノミコト)・菅原道真を配祀しています。
 また、由緒の項に、「その後、仏教の隆盛に伴い・・・牛頭天王社(ゴズテンノウシャ)と称し、・・・広く世の人々から『北宮の牛頭さん』と称えられ、親しまれた」(大意)とある。明治時代の廃仏毀釈(神仏分離)により、邪神となり排斥されたため、今の祭神になったとみられている。また配祀されている二神は、明治末期の神社統廃合により、近在各所より合祀されたものであろう。

【野中寺】 羽曳野市野々上5丁目
 河内三太子の一つ「中の太子」の名で親しまれている太子巡礼の寺で、山号は青龍山、宗派は真言宗、ご本尊は薬師如来半跏思惟像(重要文化財)。四天王寺を振り出しに下・中・上の太子寺に参る巡礼を、太子寺巡礼という。
 この付近は渡来系氏族の船氏の本貫地で、当野中寺は船氏の氏寺であった可能性が高い。船氏は前出の葛井氏・津氏と同じ祖をもっている。葛井氏は今の藤井寺辺り、津氏はその西約1.3kmの距離で大津神社辺りに本貫地があり、野中寺はそのどちらからも約1.3〜1.4kmの距離をおいて南西・南東に位置している。
 野中寺は何度も火災にあっていて、南北朝時代の野中寺合戦(延元の戦い)では、伽藍は悉く灰燼に帰している。境域にはその頃の伽藍跡の土壇や礎石の列が残っていて、創建当時は東に金堂、西に塔を配する法隆寺式の伽藍配置だったことが判明しています。金堂跡や塔跡の他にも、講堂・回廊等の礎石も残存しており、国の史跡指定を受け保存されています。

【野々上八幡神社】
 この神社は、野中寺の西に隣接して鎮座しています。
※由緒
 創建は不明ですが、野中寺と同じく南北朝の戦火により焼失しましたが、寛文年間(江戸時代初期1670年前後)野中寺の鎮守社として再建されました。明治時代の神仏分離によって、野中寺と別けられ村社となり一時期大津神社に合祀されていましたが、第二次大戦後の昭和23年現在地に復座しました。
※祭神
 八幡大菩薩
 

(その2  ウォーキング経路)

平成26年10月28日(火)
 好天の中、近鉄南大阪線「高鷲駅」を起点とし、大阪府商工会連合会の参加者を含め総勢14名で、羽曳野市中央を縦断し 道の駅 しらとりの郷 を目指しウォーキングをし、名所・旧跡に関しましては、ガイドとして史遊会の担当の方に説明をしていただき、巡ってまいりました。
 高鷲駅すぐ南に鎮座する大津神社を皮切りに、順次本日の訪問予定コースを辿りながら、共栄商事株式会社では、クリアファイルの工場見学と会社説明をしていただきました。大津神社・野中寺では、渡来系氏族が羽曳野・藤井寺周辺に多く居住し、本貫地には神社や寺が多く残されたとお聞きしました。
 L.I.C.はびきのを見学し昼食後、峰塚公園(峯ヶ塚古墳)・白髪山(清寧天皇陵)古墳から大阪府立環境農林水産総合研究所へ向かう。所員の方より施設や事業内容の説明を受け、施設見学しながら案内をしていただきました。午後3時前、今日の最終目的地 道の駅 しらとりの郷 に到着。タケル館内を見学し、ばいせん工房 珈琲倶楽部で“いちじくソフトクリーム”の試食等で楽しんだのち、羽曳が丘10丁目近鉄バス停⇒近鉄南大阪線「藤井寺駅」にて解散致しました。

 



大津神社



共栄商事株式会社



野中寺

ひちんじょ池西古墳出土の石棺
(野中寺で展示)

峰塚公園

白髪山古墳
(清寧天皇陵古墳)

大阪府立環境農林水産
総合研究所



大阪府立環境農林水産
総合研究所
 
 

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